頭頸部その他の症状
めまい・フラフラする
めまい・フラフラする症状は、原因によって「回る感じ(回転性)」と「ふわふわする感じ(浮動性)」などに分かれます。
<主な原因>
① 耳の異常
平衡感覚は、耳の奥(内耳)が担当しているため、ここに異常があると“めまい”が起こります。
・良性発作性頭位めまい症 → 寝返り/起き上がりでグルグル回りますが、数秒〜数分で治まることが多いです。
・メニエール病 → めまい/耳鳴り/難聴/といった症状が繰り返します。
・前庭神経炎 → 突然の強い回転性めまいがあらわれ、数日続くこともあります。
② 脳の病気
命に関わることもあるため見逃さないことが重要です。
・脳梗塞
・脳出血
※手足のしびれや麻痺/ろれつがまわらない/強い頭痛/といった症状がある場合には、すぐ受診(救急)することが必要です。
③ 血圧/循環の問題
・起立性低血圧 → 立ち上がるとクラっとします。
・貧血 → フラフラ/息切れ/顔色不良/といった症状がみられます。
④ 自律神経/ストレス
・疲労/睡眠不足
・ストレス
・自律神経失調症
⇒ 「ふわふわ」「地に足がつかない感じ」がします。
⑤ その他
・脱水(特に夏期/発熱時)
・低血糖
・薬の副作用
・乗り物酔い
<すぐ受診すべきサイン>
*激しい頭痛
*手足の麻痺/しびれ
*ろれつがまわらない
*意識がおかしい
*今までで一番強いめまい
<対処のポイント>
*安静にする/横になる
*水分補給
*急に立ち上がらない
*症状が続く/繰り返す場合は受診
頭が重い
「頭が重い」と感じる症状は、はっきりした痛み(頭痛)とは違い、鈍い圧迫感やぼんやりした不快感として現れることが多く、いくつかの原因が考えられます。
<主な原因>
① 緊張型頭痛(いちばん多い)→ 首・肩のこりやストレスが原因です。
・特徴:頭が締め付けられるような重さ/長時間のスマホ・パソコン後に悪化/肩こり・首こりをともなう
② 眼精疲労
目の使いすぎが原因で、目の奥の重さ/かすみ・乾き/夕方に悪化しやすい/といった症状があります。
③ 自律神経の乱れ
ストレスや生活リズムの乱れに起因し、頭がぼーっと重い/めまい/だるさ/不眠/といった症状があらわれ、天気や気圧の変化で悪化します。
④ 副鼻腔炎(蓄膿症)
鼻の奥(副鼻腔)の炎症で、おでこや頬の重さ/鼻づまりや黄色い鼻みず/といった症状があらわれ、前かがみで悪化します。
⑤ 低血圧/貧血
血流不足により、朝に頭が重い/立ちくらみ・ふらつき/といった症状がみられます。
⑥ かぜなど感染症の初期
かぜなどの初期では体調不良のサインとして、微熱/だるさ/のどの違和感/などの症状があらわれます。
⑦ 片頭痛の前兆
片頭痛の発作前には、頭が重くなり後にズキズキ痛む/光や音に敏感になる/といった症状がみられます。
・対処法:首・肩を温める(蒸しタオルなど)/軽くストレッチ/目を休ませる(スマホ・PCを控える)/水分補給/睡眠をしっかりとる/など
※緊張型の場合は「温める」のが有効/片頭痛の場合は「冷やす」のが有効/なことが多いです。
<注意が必要な症状:受診目安>
*今までにない強い症状
*数日以上続く
*めまい/吐き気/しびれをともなう
*発熱や意識のぼんやりがある
*徐々に悪化している
顔が痛い
「顔が痛い」という症状は、場所や痛み方によって原因がかなり変わります。
<主な原因>
① 副鼻腔炎(蓄膿症)
顔の奥の空洞(副鼻腔)に炎症が起こるもので、頬・おでこ・目の周りが重く痛い/前かがみで悪化/鼻づまり/黄色い鼻みず/といった症状がみられます。
※「顔が押される感じ」や「重い痛み」が特徴です。
② 三叉神経痛
顔の神経の痛みにより、電気が走るような激痛/数秒〜数分の強い痛みを繰り返す/触る・歯磨き・風でも痛む/といった症状がみられます。
※かなり鋭く強い痛みが特徴です。
③ 歯のトラブル(虫歯/歯周病)
頬やあごまで痛みが広がり、噛むと痛い/冷たいものや温かいものでしみる/といった症状がみられます。
④ 顎関節症
あごの関節の異常で、口を開けると痛い/カクカク音がする/こめかみ〜耳の前が痛む/といった症状がみられます。
⑤ 片頭痛
頭痛の一種で、こめかみ・目の奥・顔に痛み/ズキズキする/光や音で悪化/吐き気あり/といった症状がみられます。
⑥ 帯状疱疹(顔に出るタイプ)
片側の顔がピリピリ痛い/数日後に赤い発疹や水ぶくれ/といった症状がみられます。
※早めの治療が重要です。
⑦ 筋肉のこり/ストレス
頬やこめかみが重だるい症状がみられ、食いしばりや歯ぎしりが原因になることもあります。
<受診の目安> ※以下の場合は早めに受診を
*電気が走るような強い痛み(神経痛の疑い)
*発疹が出てきた(帯状疱疹の可能性)
*発熱/膿のような鼻みず(副鼻腔炎)
*痛みがどんどん強くなる
*数日以上続く
顔が曲がる
顔が曲がって見えたり動かしにくい場合は、症状の軽いものから緊急性の高いものまで原因が様々あります。
<主な原因>
① 顔面神経麻痺
最も多い原因で、突然、顔の片側が動きにくくなります。
〔代表例〕
・ベル麻痺(原因不明、ウイルス関与が多い)
・ハント症候群(帯状疱疹ウイルス)
〔特徴〕
・口角が下がる
・目が閉じにくい
・顔の左右差が急に出る
② 脳梗塞/脳出血
命に関わる可能性がある重要な原因です。
・特徴は、顔のゆがみに加えて、手足のしびれや麻痺/ろれつが回らない/意識がぼんやりする/急に発症/などです。
※この場合はすぐ救急受診が必要です。
③ 三叉神経痛/神経障害
強い痛みや違和感により、顔の動きが不自然に見えることがあります。
④ 外傷/腫瘍
・顔面神経の損傷
・脳や耳周囲の腫瘍
⑤ 一時的なもの
・強い疲労/ストレス
・寝違え/筋肉の緊張
※ただし「曲がって見える」場合は、軽く考えないことが大切です。
<受診の目安>
*突然の顔のゆがみ
*手足の麻痺やしびれ
*ろれつがまわらない
*強い頭痛
※特に「脳梗塞」の可能性を否定できません。
<すぐ受診した方がいいケース>
*顔の片側が動かない
*目が閉じない/口が閉じにくい
*数時間〜1日で急に悪化
<まとめ>
一番多いのは顔面神経麻痺ですが、脳の病気が隠れていることもあるため要注意です。
「急に」「他の症状もある」場合は、迷わず救急受診をして下さい。
顔がピクピクする
顔がピクピクする(けいれん/細かい震え)は、よくある症状ですが、原因は様々です。
多くは心配いらないものですが、中には治療が必要なケースもあります。
<主な原因>
① 疲労/ストレス/睡眠不足
最も多い原因で、症状は/まぶたや頬がピクピク/一時的・数日で自然に改善/仕事やスマホの使いすぎで後に出やすい/などです。
② 目の疲れ(眼精疲労)
長時間の画面作業で起こりやすく、まぶた中心にピクピク/ドライアイや充血をともなう/といった症状がみられます。
③ カフェイン/栄養不足
・コーヒーの摂りすぎ
・マグネシウム不足など
④ 眼瞼ミオキミア
まぶたがピクピクする代表的な状態で、数秒〜数分のけいれん/片側が多い/数日〜数週間で自然に消えることが多い/といった症状がみられます。
⑤ 顔面けいれん
顔の神経が刺激されて起こる病気で、片側の顔全体がピクピク/だんだん範囲が広がる/長期間続く/といった症状がみられます。
⑥ チック症
無意識に繰り返す動きで、まばたきや口の動きなどの反復がみられます。
小児〜若年に多いです。
⑦ 神経の病気 ※まれ
・顔面神経麻痺の前兆
・脳の病気など
<受診の目安>
〔様子見でOKなことが多いケース〕
・数日以内におさまる
・まぶただけ
・疲れているときだけ出る
〔受診したほうがいいケース〕
*1〜2週間以上続く
*顔の広い範囲に広がる
*頻度や強さが増えている
〔すぐ受診のケース〕
*顔が動かしにくい
*ゆがみが出てきた
*手足のしびれ/ろれつ障害がある
※脳梗塞などの可能性もあります。
<対処法> ※軽い場合
*睡眠をしっかりとる
*目を休める(スマホ・PCを減らす)
*カフェインを控える
*蒸しタオルで目を温める
<まとめ>
多くは「疲れ/ストレス」が原因で心配いりません。
ただし「長く続く/広がる/他の症状あり」の場合は要注意です。
首が痛い
首が痛い(首の痛み/頸部痛)の原因は、軽いものから注意が必要なものまで様々です。
<よくある原因>
〔比較的軽いもの〕
① 筋肉のこり/疲労
・長時間のスマホ・PC作業による“ストレートネック”
・姿勢の悪さ(猫背など)
・同じ姿勢を続ける
※首や肩の筋肉が緊張して痛みが出ます。
② 寝違え
・朝起きたら急に痛い
・首を動かすと強く痛む
※不自然な寝姿勢で筋肉や靭帯を痛めた状態です。
③ ストレス
・精神的ストレス
→ 筋肉が緊張し、慢性的な首こり/頭痛につながることもあります。
〔注意が必要な原因〕
④ 頸椎椎間板ヘルニア
首の骨の間のクッションが飛び出し、首の痛み/腕のしびれや痛み/手の力が入りにくい/といった症状がみられます。
⑤ 頸椎症
加齢による首の変形で、首の痛み/肩こり/手のしびれ/といった症状がみられます。
⑥ むち打ち症
交通事故や強い衝撃の後に起こり、首の痛み/動かしづらさ/頭痛/といった症状があらわれます。
⑦ 髄膜炎 ※まれ
強い首の痛み/発熱/頭痛/といった症状があらわれ、首が硬くて前に曲げられないです。
〔緊急性あり:すぐ受診〕
⑧ 内臓・他の病気の関連
・心臓(狭心症など)→ 左首や肩の痛み
・感染症 → リンパ節の腫れ
<すぐ受診したほうがいい症状>
*手や腕のしびれ/力が入らない
*高熱/強い頭痛がある
*首がほとんど動かせない
*交通事故や転倒後の痛み
*痛みが長期間続く(1〜2週間以上)
<自分でできる対処> ※軽い場合
*首を温める(蒸しタオルなど)
*軽いストレッチ
*姿勢改善(スマホの高さを上げる)
*長時間同じ姿勢を避ける
※強い痛みがあるときは無理に動かさないようにします。
首に腫れものがある
首に「腫れもの(しこり・腫れ)」がある場合、原因はいくつか考えられます。
多くは良性ですが、中には注意が必要なものもあります。
<主な原因>
〔よくある原因〕 ※比較的多い
① リンパ節の腫れ(リンパ節炎)
かぜ/喉の炎症/虫歯などの感染で起こり、押すと痛いことが多いです。
数日〜1週間ほどで小さくなることが多いです。
※首で一番よくある原因です。
② 粉瘤(ふんりゅう)
皮膚の下に袋状のしこりができるもので、ゆっくり大きくなり、中に老廃物がたまり、臭いがあることもあります。
炎症が起きると赤く腫れて痛みます。
③ ニキビ/毛嚢炎
毛穴の炎症で、小さくて赤い/押すと痛い/といった症状がみられます。
〔注意が必要な原因〕
④ 甲状腺腫
のどぼとけの下あたりが腫れ、飲み込むと一緒に動くのが特徴で、痛みはないことが多いです。
⑤ リンパ腫
痛みのない“しこり”が徐々に大きくなり、発熱/体重減少/寝汗/などをともなうこともあります。
⑥ 唾液腺炎
あごの下や耳の下が腫れ、食事のときに痛みや腫れが強くなります。
⑦ がんの転移
硬くて動かない“しこり”で、徐々に大きくなりますが、痛みがないことが多いです。
<見分けのポイント>
・痛い → 感染や炎症の可能性が高い
・痛くない → 腫瘍などの可能性もある
・動く → 良性のものが多い
・硬くて動かない → 注意が必要
<すぐ受診したほうがいい場合>
*2週間以上しこりが続く
*どんどん大きくなる
*硬くて動かない
*発熱/体重減少がある
*飲み込みにくい/声がおかしい
